性格/歴史
ボーダーコリーの歴史は古いですが、その起源は諸説あります。1世紀から5世紀頃にケルト人がアイルランドに連れてきた牧羊犬がスコットランドにも定住したという説や、8世紀にバイキングがトナカイのための牧羊犬をスコットランドに連れてきて、もといた牧羊犬と交雑して生まれたという説などです。
その後スコットランドで牧羊犬として改良され、牧羊犬競技会も行われるようになってより優秀な牧羊犬が育てられていきました。1876年には世界的な牧羊犬競技会が開催され1906年には国際牧羊犬協会も設立されました。
ボーダーコリーは、状況把握力や状況適応力に優れ、賢く穏やかで優しい性格でもあります。
魅力
ボーダーコリーは美しい被毛、高い知力と運動能力を併せ持っています。
本来の性格は優しいのですが、主従関係が逆転するととんでもなく扱い難い犬になってしまうこともあります。
噛み癖が付いたり攻撃的になって飼いにくい犬になるのは、生まれてから1年目までの躾に起因しています。どんな犬に育つかは全て飼い主に任されているのです。
基本的な躾を根気強く1年間続けて正しい主従関係を築くことができれば、その後は必ず飼い主の愛に忠実に答えてくれる素晴らしい愛犬になります。
飼い方
子犬の1年間は「座れ」「待て」「ハウス」などの基本的な躾とリーダーウォークトレーニングをします。
ロングリードで好きなように歩かせてはいけません。必ず指示に従わせて、叱る時にはちゃんと叱ります。
ボーダーコリーは運動能力が高いので、多くの運動量が必要であると思われがちですが、普通の散歩で十分です。
ボーダーコリーがストレスを感じるのは飼い主とのコミュニケーションが不足している時です。牧羊犬として様々な指示に従うという歴史的に得た本能を満足させるようにたくさん指示を出してほめてあげることでストレスは解消されます。
寿命
ボーダーコリーの寿命は、中型犬より大型では13年、小型では17年とされています。
気をつけたい病気
ボーダーコリーのかかりやすい病気には、股関節形成不全があります。
子犬の頃にはわかりませんが、6ヶ月頃から成長するにつれて歩くときに左右に腰が動いたり脱臼を繰り返す症状が現れます。運動を嫌がったり足を引きずったりするときにはしばらく安静にします。
遺伝性の病気でボーダーコリーでは10%未満の発症率ですが、コリー眼異常があります。目に異常がある時には獣医師に診てもらいましょう。
またボーダーコリーでも人間と同じように糖尿病にかかる場合もあるので、食事や運動の健康管理はしっかりして予防に努めることが重要です。
価格相場
ボーダーコリーの価格は毛色や柄によって異なり、平均的な価格は10万円から20万円です。片パンダやバイアイでなくキレイに柄が入り、珍しい毛色なら20万円以上します。
またセロイドリポフスチン症という先天性の脳疾患の検査(CL検査)をクリアしている場合は高くなります。この脳疾患は生後2年ほどしてから発症しますが、CL因子を持っていても発症するとは限りません。
信頼できるブリーダーやペットショップで購入するのが一番です。