性格/歴史
ファンシーラットは18世紀にヨーロッパで野生のラットの駆除を目的にかき集め、見世物として利用したことが始まりとされています。捕獲したラットに犬を放つなどして、生きながらえる時間をギャンブルの対象としたのです。
これらを楽しんでいた愛好家たちが、珍しい色のラットを発見しペットとして販売することを思いつきます。本来はドブネズミと一緒の動物で、区別するためにファンシーラットと名付けられることになります。
性格は穏やかで、飼い主に従順なので噛まれることもそれほどありません。犬のように懐いたり、猫のようにじゃれてきたりと甘えてくることもあり、芸を覚えさせる飼い主もいるくらいに賢い性格の持ち主となのです。
魅力
ファンシーラットの魅力は何と言ってもその人懐っこい性格です。なでられることを好み、ときには鳴いたり、げっ歯類ならではの歯ぎしりをしたりして喜びを表現します。
また、ファンシーラットには様々な色や模様があり、見た目の種類が豊富なので自分だけのファンシーラットを見つける楽しさもあります。
成長しても手に乗るくらいの大きさなので、室内であれば飼う場所にそれほど神経質にならなくて済みます。
ゲージで飼うことが一般的ですが、温度調整をしっかりしておけば留守にしてもある程度は問題なく飼うことができ、比較的飼育が楽なペットであることも魅力の一つです。
飼い方
ファンシーラットを飼う際には、温度調節に気をつけることが求められ、許容範囲は15℃~30℃くらいまでが目安になります。
また、ファンシーラットは賢い動物なので、少しでも逃げる隙を見つけたらゲージから簡単に逃げてしまうので注意が必要になります。
脱走してしまうと、小さいので見つけることが難しいこともあり、事故や怪我をしてしまう可能性が高くなってしまいます。そのため、ゲージは扉が壊れないようにしっかりとしたものを使用することが望ましいのです。
寿命
ファンシーラットの寿命はだいたい2年~3年程度です。
気をつけたい病気
ファンシーラットは温度管理も大切ですが湿度に気を遣うことも大事になってきます。湿度が低過ぎるとしっぽが壊死する恐れがあり、高すぎると気管や肺に炎症を起こしやすくなります。
湿度は45%~60%程度が過ごしやすい環境とされていて、加湿器など湿度調整することが必須となってきます。
また、ファンシーラットに限らずラット子宮蓄膿症や腎疾患、関節炎など様々な病気にかかる可能性があります。
老体となったファンシーラットは手術を受けられないことが多いので、病院に相談のうえ納得のいく対応をしていくことが求められます。
価格相場
ファンシーラットは小動物の専門店で購入することができます。だいたい1匹あたり1,000円~数千円程度が相場になっています。
個体によっては珍しい色や模様をしているものもいるので、その場合の値段は多少高めに設定してあることもあります。
また、ラットは爬虫類のエサとして販売されていることもあるので、爬虫類専門店でも買うことが可能となります。
その場合は、500円程度で購入することができますが、もともとエサ用に売られているものなので飼い主に懐くのには時間がかかる可能性があります。根気強く愛情を持って育ててあげることが何よりも重要なこととなってくるのです。