性格/歴史
ヘルマンリクガメは、もともと南ヨーロッパから地中海沿岸に分布するリクガメです。
ニシヘルマンリクガメとヒガシヘルマンリクガメの二種類に分かれ、日本ではヒガシヘルマンリクガメが多く流通しています。飼育環境下で繁殖した個体が主に出回っているようです。
甲羅の模様が特徴的で美しいリクガメです。野性下では冬に冬眠をします。
ヘルマンリクガメはリクガメの中でも活発で人に良く馴れ、丈夫なので初心者向けのリクガメとしてよく挙げられます。
魅力
ヘルマンリクガメの魅力は、丸っこい甲羅の形と愛嬌のある顔立ちです。実は、爬虫類の冷たいイメージからは想像もつかないほど表情豊かなカメです。
好奇心旺盛で活発に動く仕草はなんだか健気でかわいい。人に馴れやすく、小さなころから飼えば手から直接餌を食べる個体や、主人の後を必死に追いかける個体もいます。良く懐いてくれると、愛着をもって育てることができます。
そして、大きく成長しても体長は30センチ程度なので、飼育場所にもさほど困りません。
飼い方
元々の生息域が日本に近い気温ですので、比較的温度管理も楽です。とはいえ、紫外線ライトや保温球、サーモスタット、床材のヤシガラ、ペット用ヒーターが必要になります。
ケージは広いものを用意しましょう。ヘルマンリクガメは良く動くので、ケージは甲羅の4~5倍の広さは欲しいです。
温度は25~30℃が適しますが、幼体のうちはやや高めの30℃にしてあげましょう。寒さに強く丈夫ですが、高湿度が苦手なので風通しの良いケージで飼うなど、湿気に注意が必要です。
餌は小松菜やモロヘイヤ、チンゲン菜などの野菜を与えてください。
寿命
ヘルマンリクガメの寿命は30~50年と長いので、長期的視点を持って飼ってあげましょう。
気をつけたい病気
まず温度管理や餌など環境が適正か日々チェックすることが大事です。
例えば、餌の栄養価が高すぎると甲羅の成長が追い付かずダメージを与えてしまうことがあります。また、カルシウムが不足すると丈夫な甲羅が作れません。紫外線も重要です。
他にも、高温多湿な時期は、ケージ内でのカビや細菌の繁殖には十分注意する必要があります。
ヘルマンリクガメはよく水を飲むので、飲み水も清潔なものを用意して水分不足にならないようにしましょう。
価格相場
お店によって多少差がありますが1万円から3万円程です。
高価な種類のリクガメですと数10万円するものもいますので、ヘルマンリクガメはリクガメの中では安価な部類と言えます。基本的には幼体の方が価格が低い傾向にあります。
生体の値段とは別にケージ、ランプなど飼育のための道具に4万円から10万円ほどかかるのでそれも計算して購入の計画を立てましょう。
リクガメにとって温度管理は命綱ですので、しっかり揃えてあげてください。