日本犬と聞くと、どういった犬種を思い浮かべますか?
柴犬や紀州犬など、様々な犬種を思い浮かべることができるとおもいます。しかし、意外と数多くいそうな日本犬ですが、実は全部で6種類しかありません。
日本犬とは
そもそも日本犬は、どのように定義されているのでしょうか。
日本犬は、公益社団法人日本犬保存会が制定した「日本犬標準」に名前が挙げられている犬種。小型、中型、大型に分類される日本犬は、全部で6犬種です。
また、「日本犬標準」が定められるのと前後して、1931(昭和6)年から1937(昭和12)年にかけて、これらの犬種は「日本に特有の蓄養動物」として国の天然記念物に指定されました。
ちなみに、国の天然記念物に指定されたのは、以下に紹介する6犬種に加えて最初は「越の犬」も含まれていました。しかし、1971年に純血種が途絶え、現存しているのは6犬種のみとなります。
日本犬の種類(全6犬種)
この中で新規登録頭数が多いのは、柴犬です。

柴犬
ジャパンケネルクラブ(JKC)が公開している2016年の犬種別犬籍登録頭数で、柴犬は第5位。12,235頭が登録されました。
2016年の犬種別犬籍登録頭数が300,470頭(133犬種)なので、全体の約4%にあたります。ちなみに、1位はプードルで77,461頭。犬籍登録される4頭に1頭がプードルです。
他の日本犬は秋田犬が第36位(368頭)、甲斐犬が第49位(178頭)、北海道犬が第98位(19頭)、四国犬が第105位(11頭)、紀州犬が第124位(1頭)となっています。
日本原産の犬種は他にもいる
上記の6犬種以外にも日本原産の犬種はいます。土佐犬や日本スピッツ、狆などがこれにあたります。

日本スピッツ
なぜ、これらの犬種が天然記念物に指定されている日本犬のカテゴリーに含まれないのかというと、日本古来からの純血種ではないからです。
例えば、日本スピッツのルーツはドイツ原産のジャーマン・スピッツと言われていますし、狆は奈良時代に中国から朝鮮経由で日本に渡ったとされています。
このように、外来種に起源があったり、外来種との交配があったりした犬種は狭義の日本犬とは定義されません。