性格/歴史
イングリッシュ・コッカー・スパニエルはイギリス原産の小型の狩猟犬です。
元は大型と小型に分かれたランド・スパニエルの小型の犬種を祖先としており、またコッカーとはヤマシギという鳥を意味して山シギの猟に使用されていました。
狩猟時にハンターが飛び立たせたシギを射った際に撃ち落とされたシギの回収をしていた11kg以下の犬をコッカー・スパニエルと呼ぶようになったことが始まりとも言われています。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは陽気で天真爛漫、人に対しても友好的で好奇心が強い性格です。また感受性も強くて社交的である上に、飼い主やその家族対しても従順で献身的な面を持っています。
魅力
イングリッシュ・コッカー・スパニエルの鼻口部は他の犬種よりも長く、その分豊かな表情が特徴となっています。またしぐさも可愛らしく、優雅さと愛嬌の両方を備えているので、愛玩犬としての人気も高いです。
明るく人見知りもあまりしない犬種なので子どもから高齢の方までの幅広い年齢の人々とも相性がよく、家庭の環境に左右されず飼うことができることも大きな魅力の一つでしょう。
また基本的に人懐こい性質を持っているので家族以外の人に対しても上手く振舞えますから、ドッグカフェに連れていったり遠出や旅行へと一緒に出かけたりすることもできます。
飼い方
イングリッシュ・コッカー・スパニエルの飼い方としては、猟犬としての性質が残っていることを考慮に入れていきましょう。
体力があるので多くの運動を必要としており、またテンションが上がりやすい一面も持っています。ですから長めの散歩に加えて広い場所で走り回らせるなどの運動を取り入れることが良いでしょう。
賢く従順で少々繊細な面も持ち合わせているため若齢期から訓練を行うことがお勧めで、トレーニングの際には叱るよりも褒めて伸ばしてください。
毛が長く胸や足の飾り毛が特徴で、これを美しく保つためにも小まめなブラッシングや定期的なトリミングは欠かせません。
寿命
イングリッシュ・コッカー・スパニエルの平均寿命は12から14歳と言われています。
気をつけたい病気
大きな垂れ耳がイングリッシュ・コッカー・スパニエルの特徴ですから、そのぶん耳の毛の量も多く、耳の中が蒸れやすので外耳炎などの耳に関する病気が多い犬種でもあります。
歴史的にも他の犬種との交配が何度も行われていることから、斑点が体全体にあるパーティーカラー・タイプは難聴になりやすく、毛色が一色であるソリッド・タイプは股関節形成不全が多くみられるため骨格への注意が必要です。
また目に関しては、進行性網膜萎縮症といって網膜が薄くなって目が見えにくくなるという症状がでることがあります。
価格相場
子犬の価格は、血統や毛色、月齢によって違ってきます。イングリッシュ・コッカー・スパニエルの価格の相場は約10万円から15万円と言われていますが、価格には幅があり20万円台や30万円近い価格のイングリッシュ・コッカー・スパニエルの子犬も販売されている場合があります。
この価格の差は、血統書が有るかどうかや容姿がスタンダードに近いか、月齢が販売に適しているのかといったことが原因となっているのです。
またどちらかと言えばカラーの子犬の方が高くなる傾向もありますが時々の流行に沿って価格相場が変動するため、どのカラーが人気と断言することはできません。
