性格/歴史
ヨウムは、アフリカ西海岸の森林を原産地とする大型インコの一種で、オウムのように人の声を真似ることもあって、飼い鳥として人気があります。知能が高く、人の声を真似るだけでなく、その意味もある程度は理解しているそうです。
ヨウムがペットとして飼われた歴史は長く、古代ギリシャ人も飼っていた、とされています。
日本でもヨウムのブリーダーがいて、国内での繁殖に取り組んでいます。ヨウムは、原則として外国からの輸入ができませんので、国内繁殖されたものが販売されています。
魅力
ヨウムの魅力は、賢くて人の声を真似ることですが、体長が30cm程度で体重が400g前後と、大きさが手頃なことも魅力です。
人間によく懐きますが、幼鳥換羽が済んだあとの2歳までに一時的な第一次反抗期があり、攻撃的で自己主張の強くなる時期がありますが、その時期を過ぎれば穏やかになります。
その後、一時的な第二次反抗期のある個体もあります。しかし、基本的におとなしい性質です。
羽毛の大部分は淡い灰色で、尾羽根の部分だけが赤い色となり、ヨウムのチャーミングな特色となっています。ただし、羽毛の色については、亜種や品種によって、標準色と違うものもあります。
飼い方
ヨウムの餌としては、総合飼料のペレットが栄養面でバランスが取れていて優秀です。また、人間には無害の食べ物でも、ヨウムにとっては有害となる食べ物もあるため、これへの注意が不可欠となります。
有害な食べ物としては、チョコレートやアボカドやタマネギなどが挙げられます。さらに、カフェインやアルコールを含む飲み物も有害です。
これらに注意さえすれば、飼い方に関して特に難しい点は、ありません。
寿命
ヨウムの寿命は非常に長く、平均寿命でも50年前後になります。人が30歳でヨウムの雛鳥を買い始めたとすれば、生涯を共有する友となります。
気をつけたい病気
ヨウムの健康を維持するためには、いくつかの注意点があります。ヨウムは、アフリカの森林地帯に生息しているため、気温20度から30度が最適温度になります。夏の極端な高温や冬の低温には、要注意です。
また、ビタミンD生成のため、時には日光浴も必要です。
ヨウムの生理現象として、皮膚から脂粉が出ます。脂粉とは、羽根に撥水性を与えるための物質とされ、白い粉がケージ内や周囲に飛び散ります。脂粉が出ること自体は、健康である証拠です。出なければ、ウィルス性の病気であるPBFDになっている疑いがあります。
なお、脂粉を呼吸と共に大量に吸い込むことは、肺の健康には良いことでないので、小まめな掃除が必要になります。
価格相場
ヨウムは、亜種もあるため、大きく分けると3種類になります。ノーマル、コンゴヨウム、コイネズミヨウム、この3種類です。ノーマルとコンゴヨウムとでは、体色がほほ同じで、コンゴヨウムがやや大柄になります。
ペットショップでは、区別せずに販売されていることが多く、価格は23万円から30万円程度です。
コイネズミヨウムは、ノーマルよりも小柄で、体色が全体的に暗くなり、尾羽根も暗赤色です。コイネズミヨウムの価格は、28万円から33万円程度となり、やや高価です。
これ以外にも珍しい品種として、若干の色違いもあります。