犬が好きな人にとって多頭飼いはあこがれるかもしれません。
しかし犬にも相性があります。安易にたくさんの犬を飼う前に、飼うためのポイントやコツを押さえておきましょう。
愛犬の幸せのために良い環境を整えてあげてください。
犬を多頭飼いするための準備と必要なことは?
犬の多頭飼いを始める前に犬同士の相性を考えることが必要です。
すでに先住犬を飼っている環境で子犬を迎える場合は、いきなり飼わずにお見合いをさせてみましょう。別の成犬を迎える場合も同様です。
ペットショップやブリーダーから迎える場合には、先住犬を連れて行って会わせてみる方法があります。先住犬が尻尾を振って喜んでいたら仲良くできる可能性が高いといえます。
里親譲渡会など数日自宅にステイさせることができるトライアル期間を設けている場合は、実際に同じ家でやっていけるか見るのもいいでしょう。
同じくらいの月齢の子犬を同時期に迎えるなら、飼育する犬の頭数分の餌皿や飲み水用の器、首輪、リードなどが必要です。ベッドやケージもそれぞれに用意してあげましょう。
犬を多頭飼いするポイントとコツとは?
はじめは同じ空間に置かない
先住犬がいる状況で後から別の子犬を迎えるときには、はじめから同じ空間に置かず、少しずつ慣れさせるのがポイントです。
先住犬を室内でフリーな状態で飼っている場合なら、最初のうちは後から迎えた子犬をサークルやケージに入れておきましょう。食事やお散歩のタイミングでケージから子犬を出すなど、少しずつ同じ空間にいることに慣れさせます。
同じ空間で2匹ともフリーな状態にするのは、はじめは必ず飼い主が一緒のときにしましょう。飼い主がいることで思わぬトラブルを防げます。
先住犬を優先的に扱う
そして多頭飼いで失敗しないコツは先住犬を優先的に扱うことです。
後から来た犬を優先させてしまうと2頭目の犬は「先住犬より自分が上だ」と勘違いしてしまうことがあります。先住犬の居場所を取るような行動をする場合もあるので、犬同士の関係がしっかりできあがるまでは先住犬を優先させましょう。
しつけに関しては先住犬をお手本にする子犬が多い傾向が見られます。将来2頭目を迎えたいなら、まず先住犬のしつけをきちんとしておくのも多頭飼いを成功させるコツです。
間違いも多い!犬の多頭飼いにおける注意点
犬の多頭飼いでおすすめなのは同じくらいの月齢で同時期に飼い始めることです。
たとえ犬同士で優劣を決めるための行動をはじめても、月齢も迎えた時期も同じなので自然に犬同士で決めることができます。もともと兄弟犬として生まれた子犬をそのまま一緒に飼うのもいいでしょう。
月齢やサイズに違いのある場合でも、犬同士で闘わせてどちらが上か決めさるという意見を持つ人もいます。しかし野生動物の世界では見られる光景でも家庭犬には向かないといえます。
先住犬が小型犬で弱い性格の場合は萎縮してしまったり居場所をなくしてしまったりすることも多く楽しい多頭飼いとは遠いものになりがちです。
飼い始めてどうしても相性が悪い場合には飼う空間を別にするなどテリトリーを分けるのも解決につながります。
多頭飼いで犬が仲良く幸せに過ごすためには、食事の順番やお手入れの順番などは先住犬を優先することで飼い主が優劣を守り、愛情はどの犬も平等に注ぐようにしましょう。