性格/歴史
甲斐犬は日本犬の一種で、昭和4年に当時甲府地方検察庁に赴任していた安達太助が発見、その後昭和7年に甲斐犬と命名されました。昭和9年には秋田犬に次いで国の天然記念物に指定されています。
その性格は日本犬らしく飼い主に従順で献身的なのが特徴で、忠誠心が高いことから「一代一主」とも言われています。
また冷静沈着で高い判断能力も持ち合わせており、勇敢な性格なので番犬にも向いています。無駄吠えをすることもあまりなく、しつけもしやすい犬種です。
魅力
甲斐犬の魅力は同じ日本犬である柴犬や秋田犬と比較して、飼い主にしつこく触られてもあまり嫌がらないところでしょう。自分のペースを崩されてもストレスを感じることのない犬種です。
ちょっと強面の外見とは裏腹に人懐っこい一面がありますので、愛犬をスキンシップを取りたい飼い主の人にはぴったりと言えるでしょう。
また甲斐の山中という厳しい環境の中で狩猟犬として活躍してきたことから、他の犬種と比べても高い身体能力を持ち合わせているところも大きな魅力です。
飼い方
飼い方のポイントとしてはしっかりした信頼関係を構築することと、子犬の頃から他の人や他犬種の犬と触れ合う機会を作ってあげることです。
そうすることによって無駄吠えをしたり飼い主以外の人になつかなかったりといったことを避けることができるでしょう。
特に子犬の頃から「社会化」と「噛み癖」のしつけをしっかりと行うことが大切です。またしつけるときにはオーバーなくらいにほめてあげると効果的です。
寿命
甲斐犬の寿命はおよそ12年から16年ほどです。
気をつけたい病気
甲斐犬が気をつけたい病気としては日本犬の多くがかかりやすいアレルギー性皮膚炎があります。
生活環境や食物が原因であることが多いので、日頃から食事の管理や皮膚の状態チェックを欠かさないようにしましょう。
また、10歳を過ぎると心臓疾患やガンなどの悪性腫瘍になるケースも多くあります。シニアになると定期的な健康診断だけでなく、日ごろの健康状態をしっかり確認することが大切です。
一方で甲斐犬は雑種や他の日本犬との交雑も日常的に行われていた犬であり、近親交配を避けられてきた歴史から遺伝疾患が比較的少ないことでも知られています。
価格相場
甲斐犬の子犬の平均価格は10万円から15万円ほどです。
ペットショップに並ぶことはほとんどないので、購入したい場合はブリーダーから直接購入することになるでしょう。その場合にはちゃんと信頼できるブリーダーを見つけることが大切です。
一般的な甲斐犬は茶褐色の被毛にトラ模様の入った黒虎ですが、中には赤茶色をした赤虎や赤茶と黒色の混じった被毛をした中虎と呼ばれる毛色の個体もいます。
特に赤虎は人気が高いので、その分価格も高くなる傾向にあります。