NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)が2017年8月24日のプレスリリース(記者説明会)で、ペットや小動物、害虫に起因する火災事故に対する注意喚起をおこなっています。
NITEが平成24年度~28年度の製品事故情報を収集したところ、ペットに起因する事故が26件、ネズミや鳥など小動物やゴキブリなど害虫に起因する事故が52件、合計78件ありました。そのうち、約72%にあたる56件が火災事故になっています。
ここではペットに起因する事故に焦点を当ててお伝えします。
一番多かった事故の原因は?
ペットによる事故の中で、一番多かった原因は何なのでしょうか?
火災現場の状況証拠から推察されたものであるものの、発表資料の中に事象別被害状況があります。
事象別被害状況(ペットによる事故)
事象別 | 人的 被害 |
物的被害 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
拡大 被害 |
製品 破損 |
|||
ペットが製品の電源を入れたために火災 | 1 [ 1 ] |
8 [ 7 ] |
9 [ 8 ] |
|
ペットの尿等で電子基板がショートしたり、 コンセント等でトラッキングが 発生したりして発火 |
7 [ 7 ] |
2 | 9 [ 7 ] |
|
ペットが電源コードをかじったことにより、 ショートして発火 |
5 [ 4 ] |
5 [ 4 ] |
||
ペットがバッテリーをかんだため、 ショートして発熱・発火 |
2 | 2 [ 0 ] |
||
ペットが可燃物をストーブに 近づけたことによる火災 |
1 [ 1 ] |
1 [ 1 ] |
※重複、対象外情報を除いた事故発生件数。[ ]は火災件数。
犬や猫がガスコンロやIH調理器、電気ストーブなどのスイッチを入れて火災になる。ファックスやプリンターがペットの尿などで漏電、ショートして火災にいたるケースが多いようです。
また、ルーター用のリチウムイオンバッテリーに犬がかみつき、発火したと考えられる事例もありました。リチウムイオンバッテリーはモバイルバッテリーでも使われています。
事故発生原因となる製品は、どの家庭にでもあるようなものばかりです。
ペットによる事故の対策方法は?
ペットによる事故を防ぐためのポイントも同資料で触れられています。ポイントは以下の4つです。
ペットによる事故を防ぐためのポイント
- 出掛ける際はガスの元栓を閉め、電気製品はプラグを抜く
- 危険性のあるものは保管場所に注意する
- 目を離す際はケージに入れる
- 社告・リコール製品かどうか確認する
順番が前後してしまいますが、1番の対策手段としては3ではないでしょうか。出かける時など長時間目を離す際に、ペットをケージに入れておくこと。窮屈でかわいそうと思うかもしれませんが、危険なものに自由に触れない状況を作ることが重要です。
外出時にガスの元栓を締めたり、電気製品のプラグを抜いておくことは、ペットを飼っているかどうかに関わらず、おこなったほうが良いでしょう。
当記事では、ペットに関する箇所だけピックアップしてお伝えしましたが、割合としてはペット以外の小動物や害虫による事故のほうが多いです。
念のため、下記ページを確認して、とれる対策をとっておくようにしましょう。